日本で働くことを望み、願いを叶えた仲良しご夫婦のお話(横浜市で暮らす外国人トークリレー/第8回)
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外国につながる皆さんに、生活の中での日本語との関わりについて話していただくコーナーです。
日本で働く外国人の数が増えていますが、横浜でもさまざまな国・地域出身の方が働き、また、地域社会の一員として暮らしています。今回は、日本で働くことを望み願いを叶えた仲良しご夫婦に、仕事や横浜での生活の様子などについてお話を伺いました。
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バギーさん&アギーさん
モンゴル出身/日本に住んで1年
1年前に夫婦で来日し、共に横浜市内の会社で「モノづくり」に関わる仕事をしています。
笑顔がチャーミングでしっかりもののアギーさんと、アギーさんを優しく支えるバギーさん。お二人は助け合いながら日本での生活を楽しんでいるようです。
日本に来た理由を教えてください
<バギーさん>
私の兄が日本で暮らしていたことがあり、日本の素晴らしい話をたくさん聞いたのがきっかけです。日本への夢がふくらみ、自分も兄のように日本で仕事をしながら暮らしてみたいと思うようになりました。日本に来る前はすでに結婚し2人とも仕事をしていましたが、夫婦で話し合いを重ね、日本で生活することを決めました。
<アギーさん>
日本行きを決めたのは、モンゴルで培った専門性を日本でも活かせると考えたからです。仕事は登録支援機関で紹介してもらいました。今の職場はとても良いところです。働くことをとおして、親切で優しい日本人の友人もできました。
<バギーさん>
その友人は近所に住んでいて、いつも私たちを助けてくれます。クリスマスにはチキンとケーキを持ってきてくれました。とても心温かい方です。職場には同じモンゴル出身の同僚もいるので、助け合いながら楽しく生活しています。
日本での仕事はどうですか?
<バギーさん>
私は板金の二次加工(曲げたり穴をあけたりする作業)を、妻はCADで設計を担当しています。忙しい時もありますが、とてもやりがいのある仕事です。日本人スタッフも皆優しく教えてくれたり、気にかけてくれたりします。
<アギーさん>
仕事を始めた頃は日本語があまり分からず大変でしたが、「すみません、どうすればいいですか」など質問しながら頑張りました。ことばだけで分からない時は絵を描いて説明してくれ、それを見て理解することができました。今は一連の作業の流れが分かっているので、聞かなくても作業を進められています。
日本での共働き、夫婦で工夫していることはありますか?
<アギーさん>
家事はモンゴルでもそうしていたように、夫婦で協力し分担しています。また、今お腹の中に赤ちゃんがいるので、今まで以上に主人が家の事をしてくれ助かっています。
<バギーさん>
妻の身体が心配なので、少しでも休んで欲しいです。料理を担当することもあります。休日は2人で買い物に出かけることが多く、最近は安いスーパーも見つけることができました!
日本での子育てを控えて、気になることはありますか?
<アギーさん>
職場に復帰したら保育園に預ける予定です。でも、どうやって保育園に入れるのか、子どもが体調を崩したらどうするのか、お迎えに行けない時どうすればいいか等、心配は尽きません。子育ての悩みを先生やママ友と話したりもしたいので、今以上に日本語の勉強を頑張りたいと思っています。
<バギーさん>
赤ちゃんが生まれたら、今の住居が狭くなることも心配しています。でも、まずは無事に元気な赤ちゃんを生んで欲しいと思います。
これからの生活も楽しみですね!
<バギーさん>
妻は出産に合わせて10か月ほどモンゴルに帰国します。その間寂しいですが、生まれてくる赤ちゃんのためにも頑張りたいと思います。新しい家族に会えるのが今からとても楽しみです。
<アギーさん>
モンゴルでは家族をとても大切にします。私たちも家族のことを一番に考えながら、日本での生活を楽しみたいと思っています。出産後は日本語の勉強をもっと頑張ります!
(掲載誌:情報冊子「にほんごコミュニケ―ション」2022年3月号)