【やさしい日本語】わたしたちの日本語スピーチ ~発表者&サポーターさんで、ふり返りました(NL 2025年1月号掲載)
「日本語スピーチ」では、自分が伝えたいことを、日本語で発表することができます。ラウンジの「おまつり」などで、参加できます。日本語教室の人に、サポートしてもらいながらつくります。今年参加した人の中から、4組を紹介します。
WEB限定のお話も公開しています。ぜひ読んでくださいね!
*開催順に掲載しています
1組目:ベネンさん&栗原さん
スピーチのテーマ「アイルランドと日本の文化」
参加した日本語スピーチ:2024わくわくまつり(港北国際交流ラウンジ)
発表者
ベネン・カーヒルさん
アイルランド
日本に来て2年半
アイルランドと日本の似ているところを伝えて、お互いのことをもっと理解したい。
アイルランドと日本は、地図上では遠いです。でも、景色や産業、文化など「似ている」と思うことがよくあります。似ているところがあると親しみが持てるので、交流しやすくなると思います。スピーチの後、たくさんの人に質問をされました。私の思いが届いたようで、嬉しかったです。
サポーター
栗原さん
地域の人と交流するきっかけに
スピーチの後、日本人にいろいろな質問をされていて嬉しそうでした!スピーチに参加すると、地域の人と交流するきっかけになるかもしれません。
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ベネンさん
Q.どのようにスピーチをつくりましたか?
まず話したいことのイメージをつくりました。それを組み立てて、何度も編集しました。
Q.参加してみて、どうでしたか?
日本語スピーチの他、特技披露(アイルランドの歌とギター)、お国自慢と3つも参加したので疲れたけれど、楽しかったし、いい勉強になりました。スピーチを終えたら、日本人の方がいろいろと質問にやってきたので驚きました。(うれしかった)
栗原さん
Q.サポートをする時に、気を付けたことは?
わかりやすい日本語になるよう(今春→今年の春など)アドバイスをしました。素晴らしい日本語の文章をつくってきてくれたので、特に直すところはありませんでした。
Q.日本語スピーチのイイところを、教えてください。
どの国の人も、写真をみせて熱心にお話され、自分の国が好きだと伝わってきます。また、国が違っても同じことが多くあることを知ることができて、学びが多いです。
ベネンさん、栗原さん、ご協力ありがとうございました!
2組目:呉さん&荒川さん
スピーチのテーマ「私の日本語学習法」
参加した日本語スピーチ:多文化共生フェスタ(鶴見国際交流ラウンジ)
発表者
呉 思敏さん
中国
日本に来て1年
スピーチに参加して、自分の日本語に自信を持ちたい。そして、自分ができることを探したい。
日本に来て、ちょうど1年が経ちました。 勉強方法を他の人に教えたら、自分の日本語学習を整理することができました。また、日本語を話すのが上手になったので、自信が持てるようになりました。将来の目標も少し見えてきました。次もチャンスがあれば、ぜひ参加したいです。
サポーター
荒川さん
自分のことを考えるきっかけに
日本語を学んだ後のこと(目標)について、よく2人で話しています。スピーチに参加したこと、他の人のスピーチを聴いたことで、目標が少し見えてきたようです。
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呉さん
Q.どうして、スピーチに参加しましたか?
日本に来てちょうど1年になるので、自分の日本語能力を試すいい機会だと考えたからです。
Q.どんなことに気を付けて、スピーチをしましたか?
棒読みではなく、気持ちを込めて話すように気をつけました。先生にスピーチの原稿を読んでいただき、それを録音して、なるべく毎日シャドーイングをしました。
荒川さん
Q.エピソードを教えてください。
通常のサポートやスピーチでの経験をとおして、将来のことを見直すきっかけになったようです。スピーチ当日には、サポートした私たちにハートポーズで「ありがとう」の気持ちをを表してくれて、うれしかったです。
Q.日本語スピーチを行う目的は、何だと思いますか?
日本語を身につけるため。また、今までの学習内容を、学習者自身が整理できることだと思います。また、他の発表者の話を聴くことで、自己啓発にもつながるのではないでしょうか。
呉さん、荒川さん、ご協力ありがとうございました!
3組目:張さん&神田さん
スピーチのテーマ「自分の生き方…イーグルの如く」
参加した日本語スピーチ:ほどがや多文化共生フェスタ(ほどがや国際交流ラウンジ)
発表者
張 元さん
中国(チべット自治区)
日本に来て4年
夢に向かって頑張りたい!スピーチに参加して、その気持ちは大きくなりました。
日本という新しい環境の中で、勇気を出して頑張っていく!という気持ちを伝えました。スピーチをしたら、会場から応援の気持ちがたくさん伝わってきました。もっと頑張ろうと思いました。日本語教室の皆さんとも仲良くなり、大切な場所ができました。
サポーター
神田さん
スピーチで「最高の時」を過ごしてほしい
日本語スピーチは、自分が伝えたいことを、たくさんの人たちの前で話すことができます。そんな大切な機会が「最高の時間」になるように、教室みんなでサポートしました。
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張さん
Q.どうして、スピーチに参加しましたか?
毎年スピーチ大会に皆さんが練習をして熱心に発表していることを知り「チャレンジしてみたい!」と思いました。
Q.参加してみて、どうでしたか?
スピーチ大会に参加した私たちと、聴きに来てくれた人たちの間に、親しさや応援、愛を感じることができて、良かったです!楽しかったし、感動しました。日本語教室の先生たちは、いつも優しく励ましてくれました。日本語教室の学習者同士でも、温かい関係ができ励まし合えたので良かったです。
神田さん
Q.サポートする時に、気を付けたことは?
張さんが一番伝えたいことを、大切にしました。原稿づくり(表現など)・文章の修正、スピーチをする時の日本語の発音・イントネーション・ポーズの置き方など、張さんと相談しながら進めました。原稿をたくさん修正したので大変でしたが、完成した後は、ほぼ1週間で全部おぼえてきたので、びっくりしました!
Q.日本語スピーチを行う目的は、何だと思いますか?
主に、下3つの「場所」をつくることだと思います。
①日本語学習の頑張りを発表する場所
②自分が伝えたいことを表現し、それを多くの人に聴いてもらえる場所
③地域の中で居場所をつくって、教室の仲間や聴きに来てくれた地域の人々と、つながりができる場所
張さん、神田さん、ご協力ありがとうございました!
4組目:潘さん&Yさん
スピーチのテーマ「日本人の健康の秘訣」
参加した日本語スピーチ:
みんなの「わ!」フェスタ(みなみ市民活動・多文化共生ラウンジ)
発表者
潘 順怡さん
中国
日本に来て10カ月
文化の違いを知ると、「受け入れること」の大切さが分かります。
「なぜ日本は長寿(長生き)の国?」と、昔から興味を持っていました。いろいろ調べていくうちに、日本の文化をもっと知ることができました。違う文化を知ることは、とても楽しいです。また、違いを知れば知るほど「お互いの違いを受け入れること」が大切だなと感じます。
サポーター
Yさん
新しい発見ができる、大切な場所
外国人の皆さんは、日本を面白い視点で見ていて、聴いている私たちにとっても、とても勉強になります。スピーチの後はみんなで世界の料理を食べながら、国際交流を楽しみました。
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潘さん
Q.どうして、スピーチに参加しましたか?
2024年2月に日本に来たばかりで、もっと多くの日本人や外国人と、日本語で会話をしたくて参加しました。また、前から着物を着ることに憧れていたので、着物を着てのスピーチは、特別な経験になりました。
Q.どんなことに気を付けて、スピーチをしましたか?
自分が伝えたいことをまとめて、皆さんに理解してもらえるような言葉を選びました。分からない言葉は、辞書を使って理解するようにしました。発表の練習をクラスみんなの前で何度もしたので、とても緊張しましたが、楽しく終えることができました。
Yさん
Q.エピソードを教えてください。
まずは日本語教室の授業の中で、学習者さんみんながスピーチ発表に取り組みました。その後、発表者を決めて、表現や内容の追加などを一緒に考えました。
Q.参加を考えている学習者さんに、ひとことお願いします!
教室みんなで一緒に準備をするので、絆を深めることができます。自分のことばで発表することで、大きな自信につながると思います。あなたも、是非チャレンジしてください!
*絆…強いつながり
潘さん、Yさん、ご協力ありがとうございました!
YOKEより
日本語スピーチは学習成果発表の場であると同時に、異なる文化への理解や交流を促進したり、自分の居場所を見つけるきっかけとなるようです。このような場が、より広がっていくといいですね。
この記事は「やさしい日本語」で書いています。
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