連載③「相手も自分も大事にする」コミュニケーションのための心理学 ~最終回:セルフケア(情報冊子 2022年3月号掲載)

日本語ボランティアの皆さんが、学習者と向き合い、活動をする際に役立つ“心理学のエッセンス”を紹介する連載です。(全3回)
本連載最終回のテーマは、「セルフケア」です。自分を大事にすることができないと、相手も大事にすることができなくなります。今回は皆さんの「セルフケア」に活かせる「ストレスコーピング(対処)」についてご紹介します。
執筆/石井 未奈子さん
参考:伊藤絵美『コーピングのやさしい教科書』金剛出版、2021年
ストレスのセルフケア
皆さんはストレスを感じる場面に遭遇したとき、どんなことをしたり、どんな風に考えたりすると気持ちが楽になったり、リフレッシュできたりしますか?ストレスに対する意図的な対処法である「ストレスコーピング(対処)」はセルフケアの一種です。
具体的な行動を伴う「行動的コーピング」と、頭の中で考えたりイメージしたりする「認知的コーピング」があります。

「コーピングレパートリーシート」をつくってみよう!
その人の「手持ちのコーピングすべて」を「コーピングレパートリー」と言います。ぜひ皆さんのコーピングをリストアップした「コーピングレパートリーシート」を作ってみてください。

紙に書いてもお気に入りの手帳に書いても大丈夫です。できれば書いたシートを持ち歩き、ストレスを自覚したらリスト中のコーピングを選んで実行し、効果を検証してみてください。もしそのコーピングに効果がなければ、リストにある別のコーピングを試してみるといいでしょう。また、新たなコーピングが見つかればリストに加え、コーピングレパートリーを更新していってください。
時間やお金のかからないささやかなコーピングをたくさん用意して、ストレスを感じた際にいつでも使えるようにしておくとより効果的です。

◆石井未奈子さんプロフィール◆
臨床心理士・公認心理師・横浜市学校 カウンセラー
前職はYOKE職員。「多様な人の人生を応援する心理職」を志し、様々な自治体の教育現場でカウンセラーとして勤務。来年でカウンセラー勤務10周年を迎える。

「傾聴」、「勇気づけ」、「セルフケア」を皆さまの「相手も自分も大事にするコミュニケーション」に役立てていただけましたら幸いです。