横浜市で暮らす外国人トークリレーインタビュー/第1回(情報冊子 2020年9月号掲載)

方 舜姫(ほう しゅんひ)さん
中国出身/日本に住んで20年

YOKE地域日本語教育コーディネーター

記念すべき第1回目は、横浜市国際交流協会(YOKE)に勤務している方舜姫さんにお話を聞きました。YOKEで勤務を開始したのは今年4月。緊急事態宣言が発令され、新しい職場に慣れる間もなく在宅ワークに切り替わり大変だったようですが、オンライン日本語教室を開催する等、事業にも取り組んでいます!

日本に来た理由を教えてください。

中国で結婚し10年ほど働いていた頃、主人の大学院留学が決まり一緒について来たのがきっかけです。日本に来た当初から何の違和感もなくすぐ馴染み、自分の故郷に帰って来たような感覚になったことを今でもよく覚えています。

どのように日本語の勉強をしてきましたか?

日本に来てすぐは、日本語学校に通って一生懸命勉強しました。でも、日本語への手ごたえを感じていたある日、コンビニで「FAXありますか?」という簡単な日本語さえ通じず、もの凄く大きなショックを受けました。その時、学習日本語(座学で勉強する日本語)と日常会話(生活で使う日本語)の違いに気づき、日常会話の大切さに気付きました。
そこで私は、日本人しかいないような場所で働くことを決めました。中国語を使わない場所に身を置いたことで、日常会話はみるみる上達していきました。その職場のスタッフも親切な方たちばかりだったので、本当に助かりました。

外国人に日本語を教える立場になったきっかけは?

10年くらい前、まだまだ日本語の勉強が足りない!と思い訪れた鶴見国際交流ラウンジ。でももう日本語の能力は十分だったようで、いろんな経緯の後、ラウンジで日本語を教える立場になりました。文字も分からない人に一から教えることはとても大変でしたが、「外国語は理解する前に覚えよう!」という考えをモットーに、今春からYOKEにて、地域日本語教育コーディネーターとして働いています。

コロナ禍で感じたことはありますか?

私自身はコロナ禍でそんなに困ったことはありませんでした。でも、知り合いの中には収入が減って困っている外国人もいたりします。日本の外国人に対する制度は整っている方かなと思うので、あとは外国人個人の判断力・行動力にかかっていると思います。
ひとつ言えることは、どんな困りごとも日本語が分かることで、役所や人に聞いて解決することも可能になります。ですので、これからも外国人に日本語を教え続けて、こういう教室やってるよという情報を広く知って貰うことが大切かなと思います。

(掲載誌:情報冊子「にほんごコミュニケ―ション」2020年9月号)

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