横浜市で暮らす外国人トークリレーインタビュー/第2回(情報冊子 2020年11月号掲載)

バンダリ・マニサ さん

ネパール出身/日本に住んで8年
IT企業勤務

留学生として来日し、現在は都内IT企業で働く、バンダリ・マニサさん。学生時代は日本語スピーチコンテストに挑戦するなど、明るくバイタリティにあふれている方です!現在は、横浜市地域日本語教育総合調整会議の委員として力を貸していただいています。

日本に来た理由を教えてください。

大学2年生の頃、留学をしたいという気持ちが大きくなりました。当初はオーストラリアに、と思っていたのですが、家族の薦めにより日本への留学を決めました。ネパールでは、日本は安全な国というイメージが強いのです。来て半年は日本語の面で苦労し辛い思いもしましたが、それ以降は毎日楽しく、日本に来て良かったなと思っています。

どのように日本語の勉強をしてきましたか?

日本に来る前、ネパールで日本語学校に通っていました。約1年半勉強したので、日本に行っても大丈夫!と思っていたのですが…実際に来てみると、日本人とコミュニケーションを取ることができず、本当に辛い思いをしました。
来日後も日本語学校に通ってはいたものの、学校で勉強するのは日常会話ではあまり使わないことばばかり。手ごたえの無い日々を送っていたのですが、日常会話を覚えるためにアルバイトを開始。ここでグンと日本語が上達しました!

どのようなアルバイトをしていたのですか?

とある飲食系の企業で面接補助などの仕事に従事し、その後トレーニングセンターに配属されました。外国人従業員に、接客用語や接客方法などを教える部署です。「人に教える」という立場になったことで、日本語が一気に上達しました。
ここに来る外国人は、ほとんどが日本に来たばかりの人たちでした。その緊張感を少しでもほぐせるよう、できるだけフランクな環境を作るよう心掛けました。研修を受けた外国人の方々からたくさんの感謝の言葉をいただき、とても嬉しかったです。

どのような学習支援があると良いと思いますか?

日本語を勉強していた当時は、外国人と日本人が集まって、コミュニケーションを取りつつ勉強できる場が欲しかったです。それが「地域日本語教室」にあたるものだと思いますが、当時はその存在を知りませんでした。ですので、もっと広く外国人に知ってもらえるような仕組み(SNSを使用したり)があると良いなと思います。
また、日本語学習に消極的な人には、地域交流会などの楽しい機会を通して、日本人と接してもらうことが大切だと思います。コロナで大変な時期ですが、いろんな交流会が増えると良いですね。

日本語を勉強している皆さんに、アドバイスをお願いします!

とにかく日本人と会う機会を作って、「コミュニケーションを通した日本語学習」に触れることを、強くお勧めしたいです。例えば、地域日本語教室に通ったり、国際交流会やボランティア活動に参加したり、公園にいる日本人に話しかけたり(私はよく話しかけていました!)…方法は無限にあると思います。もっと言えば、「楽しい」と思えることを通してコミュニケーションが取れると、より自信が持てるようになります。是非自分に合った交流方法を見つけて、〝楽しむ〟日本語学習にチャレンジしてみて下さい!

(掲載誌:情報冊子「にほんごコミュニケ―ション」2020年11月号)

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